日記

2021-12-23 08:24:00

緑肥を使う理由

Ohana Farmでは、緑肥をたくさん栽培しています。緑肥とは、畑にすき込む目的で栽培する作物の事です。

具体的には、イネ科のソルガム、麦類、アブラナ科のキカラシ、マメ科のセスバニアなどがあります。最近は見かけないですが春先の田んぼにレンゲの花が一面に咲いているのを覚えている方もいらっしゃるでしょう。あれもそのまますき込んでしまいますので緑肥です。

 

緑肥を栽培する最大の目的は、土への有機物の補給です。これによって、土が軟らかくなって水はけが良くなり野菜がよくできるようになります。他にも色々な効果がありますが、今日はまずこれだけをお伝えしたいと思います。



一般的には、畑への有機物の補給手段としては堆肥の施用が第一選択となります。稲わら、動物の排泄物、落ち葉や樹皮、キノコ栽培で使った培地などなど、様々な材料から作られた堆肥が畑に施用されます。施用量は通常、最低でも10アールあたり2トンが必要と言われています。

Ohana Farmでは260アールの畑がありますので、最低でも全部で52トンの堆肥を撒く計算になります。52トンの堆肥..さすがに軽トラに積んでスコップ一丁で撒くレベルではありませんよね。マニュアスプレッダという機械が必要になります(動画)



ご覧の通り、かなり大がかりな機械です、もちろん小型のものもありますが。
その他、この機械に堆肥を積むための重機や大量の堆肥を置く場所も確保せねばなりません。そして何より、圃場整備が進んでいない当地ではこんな大きな機械が通れる道はさほど多くありません。道幅が狭いので曲がれないのです。

 

こうして色々検討していくと、この地域では堆肥の施用はあまり現実的ではない事が分かります。かといって有機物を施用しない訳にはいきません。残る手段は1つ緑肥の利用です。もともとはこのように積極的に活用しようという意思から始まった緑肥栽培ではありませんでしたが、始めてみるとその可能性に気がつかされました。その部分については、またおいおいと..

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手前が緑肥として栽培しているスーダングラス。奥の一段高い畑ではトウモロコシを栽培中