日記

2022-02-06 17:15:00

特別栽培農産物表示を始めた理由

Ohana Farmのニンジンは、年明けから特別栽培農産物の表示を行っています。

特別栽培農産物とは、化学肥料と化学合成農薬の使用量が地域慣行基準の半分以下で栽培された農産物です。

この表示にあたっては、有機栽培と違って特に第三者の認証を必要とするものではなく、届出も必要ありません。完全に生産者の自主申告です。

ですが、実際にこの表示を行っている生産者はほとんどいません。感覚的で申し訳ないですが、実態としては直売所や産直コーナーで売られている野菜のかなりの割合がこの基準を満たしているにもかかわらずです。

この背景には、表示をしても販売上のメリットが感じられない、表示や管理のコストが見合わないなどの判断があると思います。それはそれで合理的判断と思います。

しかし、それで本当にいいのでしょうか?

今、世の中を騒がせているアサリの産地偽装の問題。こういった大きな問題はいきなり出てきた訳ではなく、生産。流通サイドと消費者との間にある1つ1つはごく小さなコミュニケーションの不全が元にあったと思うのです。

もちろん、全国を相手にする規模の生産・流通と消費では小さなコミュニケーションの積み重ねだけでは何ともならない部分もありますが、私のように小規模な生産者が何ともならないと同様の考えではいけないと思っています。

日頃から小さな情報の提供があって、その積み重ねで成り立たせるビジネス。これが規模感からしたまっとうなやり方と思って、今回、表示をする事にしました。

ところで、熊本産のアサリ。ほとんどの場合は十把一絡げで熊本産というだけで、まがい物扱いされてしまっていると思いますが、以前よりまっとうな熊本産を扱ってきてコツコツと商売をされてきた生産者はどの様な状況になっているのか、そこは大変心配なところです。

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